好きな言葉を集める

人生のプロジェクトは、必ずしも行き先が明確ではなく、環境にも左右される。特に20代は、高校や大学といった学校生活を終え、いよいよ社会人として、未知の世界に乗り出す。その時、今まで想像していなかったような判断や決断が求められることがある。そのような場合に、一度、自分自身を見つめなおし、どういう判断をすれば良いかを検討することがとても重要になる。

筆者がおすすめしたいのは、好きな言葉をノートに書き出し、整理していく作業である。それにより、自分自身の特性が見えてくるし、また、判断に迷った時の判断基準となる。

当然、人により、好きな言葉が異なるのは当然であるが、ここでは、筆者が20代の時に作成したものの一部を下図に紹介する。

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自分以外の誰か、何かに没頭してこそ

「禁煙を成功させるには運動が一番だ!」と、ランニング、筋トレ、そして自転車通勤を始めたのですが、そうこうしている内に、「せっかく鍛えているのだから何か目的を持ちたい」という気持ちが昂じ、高校時代にかじった柔道を30年ぶりに再開することにしました。柔道の試合での勝利は、他のスポーツでの勝利以上に、自分に特別な高揚感を与えてくれると感じていました。「男性にとって“強い”ということは、無意識の奥底、本能に近いからこその高揚感なのだろう」「武道、格闘技を通じて自信を得ることは、今の仕事の役にも立つのではないだろうか」と思ったのです。

しかし、実際に道場に通い始めて分かったのは、「社会人になっても柔道を続けているのは強い人達ばかり」ということでした。高校や大学で柔道部やラグビー部に所属し、二段以上が当たり前、ずっと練習を積んできた20代や30代と戦って、30年のブランクがある50歳目前のおじさんが勝てるわけがなく、乱取りで投げられ、もしくは手加減され、自信を得るどころか粉々に砕かれてしまいました。道場の雰囲気はとても良く、そういう意味では楽しいのですが、“土佐犬の群れに紛れ込んだスピッツ”のように、「稽古自体が恐怖」という感覚に陥ってしまいました。

高校生の時は、たとえ投げられようとも、自分より明らかに強い相手にひたむきに立ち向かっていたのに、今はそれができない・・・このことから、自分がいかに、負けること、失敗することを恐れているのかを再認識しました。新入社員の時も、たとえ失敗しようともひたむきに取り組んでいたはずなのに、数十年が経ち、仕事に慣れ、上司という立場にもなり、失敗しない、失敗できないということに慣れるあまり、逆に「失敗を怖れて、失敗しそうなことには取り組まない」という姿勢が、知らず知らずの内に身に付いてしまったのかもしれない、と感じました。

ある日、打ち込みが終わって子ども達の乱取りの時間になり、疲れて道場の脇にへたり込んでいた時、怪我をさせないよう、また指導のため、多くの大人達が子どもの練習に付き添っていることに気付きました。それを見て、はたと「自分が強いとか、弱いとかではなく、目の前で練習している子ども達の役には立てるのではないか、いや、役に立ちたい」という思いが沸き起こってきました。それ以降、自分の打ち込みや乱取りが終わった後に休むのではなく、必ず子ども達に付き添い、見守り、応援するようにしました。しばらくして、子ども達の顔と名前が一致し始め、彼らの成長を心から喜べるようになった時、自分自身の稽古への恐怖心は消えていました。

パーソナルPMにおいて、やる気喪失への予防として「他人のためにやる」ことが挙げられています。また、心理学者のフランクルも“自己超越”という言葉を用いて、「人間は自分を忘れて対象に没頭した時のみ自己実現できる」という言葉を残しています。

柔道でも、仕事でも、「心のフォーカスが自分に向いている内は絶対に解決しない」ことを、「自分の勝ち負けや成功・失敗という次元で物事を捉えるのではなく、自分以外の誰か、何かに没頭することこそが大切である」ことを、この経験は期せずして教えてくれました。

© 2015 Masao Kawasaki, All rights reserved.

時には、上司に対してリーダーシップ発揮する場面も

リーダーシップとは、「目標を設定し、他人に影響力を発揮して、目標の達成を目指して望ましい行動を起こさせること」です。組織では、上司が部下を鼓舞して指揮命令を発揮して、組織の目標達成にまい進するという風な印象を持っておられる方が多いと思いますが、パーソナルPMの視点では、異なります。ステークホルダーとして考えられるのは、仕事では上司、場合によっては、同僚、後輩、家庭では、家族、特に配偶者です。よって、上記ステークホルダーに対して、影響力を発揮し、目標を達成する必要があるからです。

自身の例ですが、会社で品質文書を改訂し、上司に説明・承認いただくといった時にも影響力を発揮しなければならないと感じことがありました。事業責任者に説明し、検印いただくときに、普段会話をしている直属の上司と同じように、変更点を中心とした説明をしたために、事業責任者から理解が得られず、承認いただけなかった経験があります。この場合、自身の視点ではなく、事業責任者の立場にたち、品質文書の内容はともかく、事業責任者の考えを常に掴む努力をし、細かい説明よりも、経営的な側面で全体の流れや変更内容をわかりやすく説明すればよかったと反省しました。

影響力を発揮するとは、要因としてどういうものがあるのでしょうか? チャルディーニ「影響力の武器」にもありますが、そのひとつに「権威」があります。ただ、パーソナルPMでは、期待できません。 専門性でリーダーシップを発揮するという考えもありますが、限られた領域だけしか通用しません。そこでもっとも大切なのが、あの人のいうことなら何でも信用できるという信頼感です。
また、前記「影響力の武器」にて、「一貫性」も、大切な要因のひとつに分類されています。一貫している信念は、困難な場面において特に必要とされます。信念と実際の行動が異なる人は、疑念の目で見られることがあります。一貫している人の方が尊敬されます。

一貫している考え方の源泉は、明確なミッションとビジョンを持つことです。
ミッションは存在理由で、人生の目的や会社生活の目的といったことがあげられます。人生の目的を明確にすることが、強い動機に繋がります。

幕末、吉田松陰が「松下村塾」の塾生に向かって。「よく、君の志は何ですか?」といった問いかけをしたとのことですが、ミッションは「志」に相当します。その「志」が、明治維新に向かった原動力になったことに違いはありません。

ミッションの次に大切なのが、ミッションを達成するためのビジョンです。通常は、いつまでといった期限を意識した目標になります。ミッションから見れば、マイルストーンです。
このようなぶれないミッションを持ち、当面の目標としてビジョンを意識することが、一貫性を持つことに役立ちます。

© 2015Mitsuhiko Tokunaga, All rights reserved.

プロフェッショナルの仕事を真似るには

記事をうまく速く書くにはどうするのかと、それを仕事にしているメンバーの谷島記者に皆で伺ったことがあります。すると「記事は結論から先に書くもので、起承転結のむしろ反対。逆三角形です。」と教えられ、皆で感心したものでした。

なぜなら我々が学校で習ったのは、なんでもかんでも起承転結にすることでしたから。五言絶句やらソナタ形式やら、さらに学科でなくとも4コマ漫画でもなんでも同じパターン。○○の一つ覚えで、仕事に就いてからしばらくはお客様にその順序で説明をし、忙しい相手がイライラしたことが何度もあります。

相手の立場で考えることは、プロフェッショナルの仕事なら常に共通ではないかと思います。さらに、仕事の究極の目的を「お客様の繁栄」に据えることによって、社内事情にとらわれずにお客様のために全力が出せると思います。

しかしそこで役立つ仕事のコツは、全部自分で考え出すよりは、優れたプロフェッショナルに習う方が良いことが多々あります。例えば私の場合、システム作りで「先に業務を徹底的に単純化する」ということを、良い先輩に早く習ったからうまく身につけられたと今でも有難く感じています。他にも習ってはじめてわかったということが沢山あります。習わなければ知りえなかったかもしれません。

一方で、一言で書けるコツはどれも分りやすいのですが、物事をどう進めるかについてはなかなかそう簡単にはいきません。わかる大きさに仕事を分解することで、初めて共有ができます。つまりプロジェクトマネジメントのWBS(Work Breakdown Structure)です。冒頭の記事の書き方を習ったものの概要をここに勝手に示します。どこかに散逸しないためにも。

(もし見えにくい場合は図をクリックしてください。)

記事執筆WBS

このスライドがご本人の伝えたいとおりになっているかどうか、自信があるわけではありません。しかし、こういうことを習っただけで、私たちの記事の書き方はそれ以来、とてつもなく進歩し速く書けるようになったのは間違いないと感じます(しかし、ご覧のとおり教えられたようにできていないのではありますが)。

込み入った活動の模範的なやり方をWBSにして活用することはモダンPMの知恵ですが、個人が良い仕事をするための大事な知恵でもあると思います。皆様のご経験ではどうでしょうか?

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TIME IS LIFE

私は自分の時間を管理するために、長年To-doリストを使っています。ルーチンワーク以外のやることをそこに全部書くのですが、媒体はあるときから紙ではなくなり、表計算ソフトを継続的に使っています。小さなことは先にやってから後でそこへ書くこともあります。それが継続のコツだと思っているからです。

ただ、書いたことを全部やろうとすると、時間の足りないことがあります。予定外の急用や、時間の見積り違いがあったりするからです。作業項目の重要度で色付けをし、どこまで丁寧に深くやるかを調節することで、徹夜をなんとか避けてきました。

ところがそうやってもしばしば限界があります。そんな時は、人に約束した項目を必ず守ろうとしますから、犠牲になるのは自分のTo-do項目です。ずるずると後ろへずれるわけですが、それが癖になると大事な目的がおろそかになります。そのことをズバリと指摘しているのが、アラン・ラーキン(Alan Lakein)です。ラーキンはそういう大事な目的を「A目的」と呼びます。

1970年代後半のベストセラー「タイムマネジメント」(How to Get Control of your Time and your Life)の著者がラーキンで、クリントン元大統領著「マイライフ」のまえがきにもいきなり登場します。クリントンは若い時にその本を読んで人生が変わったと書いています。ラーキンはベンジャミン・フランクリンの”Time is money.”を”Time is life.”と言い換えています。

一般的にA目的の活動を避ける理由は、単に忙しいということ以外にも、そもそも無理な設定をしたとか、決めたがやる気がおきないとか、色々ある点をラーキンは細かく指摘しています。最近改めて気づいて読み直したラーキンのやり方は、私が考えてきたような中途半端なものではありません。優先度の低いTo-do項目を切捨てる(人にやらせる事も含む)とか、2割8割の法則を適用し上位2割以外はやらないとか、私から見るとかなり乱暴にも見えます。しかし根本的にはそういう優先順位付けとA目的への執着・集中は極めて大事なことだと思います。

A目的に手が出ないときには、そこから「インスタント・タスク」を切り出したり、随分早くからそのあちこちをつついて、時間が10分でもあればやっておくという「スイスチーズ法」を使ったりなど、あの手この手を持ち出します。

さて、そういえばそのような「スイスチーズ」の絵をどこかで見たなあと、なかなか思い出しませんでした。あるとき別の用事で、相当昔にマネジメント研修を米国で受けた時の資料を見て驚きました。Agendaの中になんとそのラーキンの講義がはいっていたのでした。講義タイトルではわかりませんが講師は紛れもなくその著者です。気づかなかったのもおかしな話ですが、パーソナルPMが大事だとずっと考えていた潜在意識には、そういうこともあったのかと気づかされました。

時代は変わり、その20年後に実践の知恵であるモダンPMも体系化されてきました。また、現代では技術の進歩で個人の行動記録が自動的にとれる対象も増えました。時とともに繁忙感が増し、パーソナルPMを追究する意義は増していると思います。考え方次第ですが人生はプロジェクトで成りたっており、そういう視点ではLife is projects.とさえ言えそうです。PMの知恵が有益で、そこには形式知としての発展の余地があると思います。ラーキンの知恵も、改めて新しい視点でパーソナルPMに組み込もうと考えます。

パーソナルPMは個人が行うミクロなことであるとも言えますが、偉大な物事は個人の意志から始まるとも言えます。一昨日パーソナルPMコミュニティの80回目の会合を行いました。小さくとも執拗に食いつくウッドピンチを、縁起のよい80回目の参加記念品にしました。個人プロジェクトで作った装置を使って、木に刻印をしたものです。ただの木製洗濯バサミですが。

ウッドピンチ

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教訓メモ解読・「全体を見直す」

「何かに失敗した際、教訓をメモに残してきたが書くと安心するのか忘れてしまう。パーソナルPMコミュニティの活動として各自の教訓(Lessons Learned)を公開することになったが思い出せない。昔書いたメモを探し出し、その教訓を書いた経緯と理由を思い出すことにした」

「教訓メモ解読」と題した短文の主旨は以上の通りである。今回は2005年11月26日に書いたメモを再掲する。

 

全体を見直し、

優先順位を付ける

バランスをとる

やれないものは断る

 

古いノートの1頁に以上の4行が大きい字で書かれていた。自分で書いたことを忘れていたので「書かれていた」と受け身の文にしておく。

抱えている案件の全体を見て大事な案件がどれか優先順位をはっきりさせる。案件には仕事もあれば仕事以外もある。仕事以外とは家庭の諸事を指す。仕事と家庭のバランスをとるには実行が難しい案件が来たとき「やれません」と断らなければならない。

4行について解説は不要だと思う。できるかどうかはさておき当たり前のことである。ノートの隣の頁には「2006年について」と題が書かれ2006年に取り組むべき案件が列挙されていた。2006年の活動計画をあれこれ考えているうちに「全体を見直し、優先順位を付けなければ」と思い立って4行を大書したのかと言えばそうではない。

4行は反省文である。これを書いた2005年11月は2003年から取り組んできたプロジェクトの打ち切りが決まった時だった。失敗した原因は色々あったがプロジェクト内の諸活動そして自分自身の諸活動について優先順位をうまく付けられなかったことが影響した。

「やれないものは断る」という1行の文字は他の3行のそれに比べやや小さい。やれない案件までやろうとしたことを反省した様子がうかがえる。

そのプロジェクトとは新雑誌の創刊であったが誰のためにどのような雑誌にするかという編集方針をまとめるだけで1年以上を費やした。しかも創刊前の試験版を数冊発行するたびに編集方針が揺れ動いた。

10年以上前のことを思い出しながら書いているが数行の編集方針をつくるのはなかなか辛い仕事であった。「こうしたい」という思いはあっても簡潔に表現するのは難しい。なんとか書き上げた方針をプロジェクト内外の関係者に見せて同意を求める段階になると色々な指摘が出てくる。指摘を方針に反映するにせよ無視するにせよ交渉や説明がついてまわる。とにかく面倒だった。

それよりは取材をして記事を書く方がはるかに楽しい。乱暴に言うと勝手に進められるからである。試験版を出すために取材と執筆活動を始めると楽しい仕事に集中してしまいプロジェクトの全体が見えなくなった。

全体が見えない様子をもう少し説明してみる。取材をして記事を書く仕事は小さいながら一つのプロジェクトである。雑誌を一冊作るとなると複数の記事が必要になる。雑誌発行プロジェクトの中に記事の執筆や編集という小プロジェクトが複数入る。それぞれの小プロジェクトにおいて取材をどこまで重ねるか、いつから書き出すか、優先順位があるわけだが記事の本数が増えると頭の中で整理できなくなってくる。

面倒なので一番面白そうな案件から取材を始める。予想通り興味深く取材をもっとしたくなって他の小プロジェクト取材の合間に予定を入れたりする。他の小プロジェクトの進行や仕事以外の案件に悪影響が出る。もぐら叩きのような状況に陥り、雑誌創刊プロジェクトへの目配りができなくなる。

プロジェクトを止めた直接の理由は採算であった。「とにかく作ってみよう」と思っていたが本来なら編集方針を早めに固め、事業を成立させる方策を検討しなければならなかった。2015年の今振り返ってみると工夫の余地は色々あったと思うが後の祭りである。

自分も人も褒めたことがありますか

頼りにしていたメンバーが会社を辞めたいと言ってきました。8月末に「退職願」を出してきました。何度も取り下げるよう頼みましたが気持ちは変わらず、9月末に退職してしまいました。このメンバーは技術力も知識もある、ベテランのグループリーダーでした。

今開発中のプロジェクトは1年前の10月から分析が開始され、来年の11月に本番を迎えます。彼は中心的な立場でしたので来年の11月までは一緒に目標に向かっていくものだと当然のように思っていました。だれも引き留めることができませんでした。引き継ぎはそれぞれのメンバーに対して行われ、引き継ぎ資料も整理されていました。

退職希望については半年前に一度聞かされていました。今回は2回目となりますので予測しておくべきだったかもしれません。あるいは他の対応策があったかもしれません。

半年前の辞めたい理由には、体制図と実態が合っておらず、立場と役割の不明確さが一番でしたので、グループリーダーとしての立場と役割を明示しました。

目標を明確にし、自身の立場も明確にしましたので納得して会社に残ることを了解してくれました。

また、仕事のマンネリ化、保守・維持している業務範囲が5、6年間変わらず面白みが減っている、自身のスキルアップが図れない、また開発を依頼してくる客先のメンバーのスキルが低すぎる、というものもありましたが、これについては我々の努力により興味を持てるような工夫と提案をしていきましょうと助言し、納得してもらいました。

自分に関しては今までプロジェクトの途中でやる気をなくしたプロジェクト(目標)は個人プロジェクトを除き、ほとんどありません。やる気をなくすようなプロジェクトについては思い出せないか記憶から抹消しているだけかもしれませんが。

先日「こころのチキンスープ5」を読んで気づきました[1]。彼に対して人前でほめたことはなかったような気がします。

彼の仕事ぶりについては、正確さと的確なスケジュール管理および作業指示について、みんなが信頼していることは彼には周知の事実だと思っていました。振り返ってみると「ありがとう」という言葉はよく使っていましたが、「人前でほめる」ということは一度もなかったような気がします。彼が辞めた今になって反省しています。

彼の自尊心を認めて、評価して気持ち良く仕事ができるような環境にしていなかったと、大いに反省しています。

やる気がなくなった彼がやる気を出すようにするには、どのようにすればよかったでしょうか。

パーソナルプロジェクトマネジメントの「やる気がなくなった時に効果がある解決策」10項目のうち、彼にも当てはまるものがあったでしょうか[2]。

それは「目標の明確化」「人に宣言」「時間割」「とにかく行動」「ライバルへの意識」「他人のためにやる」「モデルになりきる」「座右の銘を携帯」「自分に掛け声」「自分にご褒美」という10項目です。

彼へは「目標の明確化」「人に宣言」「他人のためにやる」「自分にご褒美」があてはまったかもしれません。

しかし、やはり「人に宣言」ではみんなの前でグループリーダーの紹介として発表しましたが、「ご褒美」というものはありません。「ご褒美」とは、みんなの前で「ほめる」ことにあてはまるかもしれません。彼の場合、できて当然と認識していたので人前でほめることには至りませんでした。

今後、やる気対策を立てておくということを実践しようと思っています。予防策としてはどうすればよいかも一緒に検討すればやる気喪失は軽減または解決されるはずです。

やる気対策として個人プロジェクトの場合は「自分をほめる」という1項目を追加したいと思います。そして組織プロジェクトの場合、やる気がなくならないよう「ほめる」ということを習慣づけたいと思います。

みなさんも、プロジェクトの途中でやる気がなくなった時、今までがんばってきた自分をほめてみませんか。

ついでに「こころのチキンスープ 5 自分の仕事好きですか」に、ほめるコツが書いてありましたので書いておきます。その場でほめる、心からほめる、具体的にほめる、面と向かって直接ほめる、ほめた後に批判を付け加えない、日常的にほめる。

参考文献

[1]ジャック・キャンフィールド ジャクリーヌ・ミラー著 由布翔子訳「こころのチキンスープ 5 自分の仕事好きですか」 ダイヤモンド社

[2]パーソナルPM研究会/冨永章編著 「パーソナルプロジェクトマネジメント」 日経BP社

 

「もう少し 密に計画 しておけば」

この夏、青森に遊びに行きました。行きと帰りの新幹線の切符予約と宿泊先のホテルの予約はしましたが、あとはその場で臨機応変に動こうというざっくりした計画でいくことにしました。元々仕事が忙しくて事前に調査をする時間もなかったので、過去の経験から何とかなるだろうと考えていましたが、これが大失敗でした。臨機応変とは便利な言葉ですが、応変するにもある程度の下準備なり、段取りなり、リスクマネジメントは必要です。地方の場合、車で移動しない時は交通機関の時間割を事前に調べておくという基本原則を忘れていました。しばらく自家用車以外での旅行をしていなかったのも感覚が薄れてしまった原因です。旅行初日は八甲田山の宿泊施設に泊まることにしていました。新幹線の新青森駅から青森駅まで在来線に乗って着いたのが、昼過ぎ。そこで八甲田山へ向かうバスの時間を確認したところ、最終が13:35出発。なんでそんなに早いの?このバス、実は十和田湖まで向かうので、十和田湖終点に到着する時間(16:43)を考えると13:35を青森駅出発となるようである。八甲田山まで90分くらいと見ていたので、15:30頃のバスがあればと考えていたが、大誤算。午後の青森駅周辺の観光をあきらめて、昼食とって八甲田山へ向かうことに。翌日は、八甲田山から三内丸山遺跡経由で青森まで戻ることにしたが、これまた八甲田山から青森駅に向かうバスの最初がなんと10:18出発。これも十和田湖を朝8:30に出発したバスが八甲田ロープウェー駅前を通過するのがその時間となっていたためであった。三内丸山遺跡到着が11:04で、それから遺跡見学して青森駅に戻ったのが、結局14:00過ぎであった。ホテルに一旦チェックインして、もう一つの見学目的である八甲田山雪中行軍記念館までのバスの時刻表をチェックしたところ、見学時間を1時間半と考えるとあまり時間もないので、翌日朝一番で行って、午後の新幹線で帰ることにした。そこで、午後の残りは弘前城と弘前ねぷた祭りを見学することに変更した。

結果的には、そこそこの見学や観光はできたものの、段取りと準備不足からかなりの時間ロスと効率的な観光が必ずしもできなかった。もう少し事前調査と準備をしておけば、さらに観光できたかもしれず、少し残念な旅であった。

それから2週間後のお盆休みに今度は和歌山県の高野山へ遊びに行きました。目的は、奥の院、檀上伽藍、金剛峯寺を見学し、精進料理を食べることもありますが、阿字観を体験したいということでした。こちらも事前の調査不足で、阿字観は毎日やっているものと勝手に思っていましたが、実は実施日が決まっていて、「基本は金曜から月曜の週4日。金剛峯寺の行事によって変更あり」でした。その確認をしていなかったため、火曜日に金剛峯寺に行きましたが、やっていませんでした。その代わりに授戒を体験してきました。ありがたいお話を聞く事ができましたが、阿字観体験ができなかったことは、残念で次回は日程、時間を確認して行くつもりです。

やはり、個人旅行とはいえ、当初の旅行の目的、目標を達成するには、やはり段取り、事前準備は大事であることを改めて痛感しました。勝手な思い込みはよくありません。日常とは違った世界は、普段の生活の延長線ではありませんので、事前の準備と最低限の計画性は必要だと感じたこの夏でした。「言うは易く行うは難し」ですね。

 

©2014-2015 Fumiaki Tanaka

数人で構成される小さなプロジェクトへパーソナルPMは役立つ?

結論、役立ちます。なぜなら、モダンPMにおいては、組織を対象に考えられているものが多く、家族レベルの数人程度のプロジェクトにおいては、適用に当たりそのままでは使いづらいため調節する必要があります。一方、パーソナルPMの考えにプラスアルファして、対応するという方法があります。そもそも、小さなプロジェクトとはどういうものでしょうか?家族で目標を立ててその目標を達成するといったものです。例えば家族旅行、結婚式、家族ぐるみの受験などです。他に、ビジネス面で、自身が経験したものですが、「事業部門の開発投資見通しデータ作成」という業務があり、目的は、四半期毎に、確認し限られた開発費において、効果的に活用をはかることであり、開発費見通しの精度向上およびリスクマネジメントを行うものです。

プロジェクト概要は、携帯電話の各プロジェクトの開発リーダーにお願いし、集計システムツールを使って、プロジェクト毎に開発費見通しデータを入力してもらい、その値を個々にレビューして、四半期ごとに見通し値を作成し、併せて、課題やリスクを含め、経営陣が意思決定しやすいように報告書を作成するものです。メンバー3名で、主なステークホルダーは、事業部門のトップや、各部門の責任者十数名です。期間は3週間を要します。コストはほとんど3人の工数だけです。メンバー3名ですのでメンバー間の意思疎通の資料は必要ありません。

本プロジェクトで、パーソナルPMの取り組みは、まず目標設定 いつまでに何をやるかということはもちろん必須です。そのためにスコープ全体を掴む為、WBSをつくることです。WBSを作成後、スケジュールを明確にすることが必要になってきます。見通しデータ作成に当たって、課題が浮き彫りになります。 カテゴリー毎やプロジェクトごとの研究費や部門経費の内容を吟味すると、見通しと実績の違いが大きいものや、大きくぶれが発生する場合など実績を参照にしながら、今後予想されるリスクも想定し、見通しの値を確定する必要があります。ただし、組織における大きなプロジェクトのように、課題管理やリスクに対する文書や週ごとの報告書作成といったことはありません。経営者による会議にオブザーバーとして参加させていただき会議の議論内容を確認したあとで、3名のプロジェクトメンバーで、次回に向けて気づいた点(よかった点や改善点)を議論しました。

このような小さなプロジェクトでパーソナルPMという視点で考察しますと、パーソナルPMのフレームワークがよく当てはまります。注意する点は、個人で行うパーソナルPMより、気をつけなければならないのが、ステークホルダーが増えることによって、ステークホルダーの要求をしっかり掴むことが、必要になってくることです。

© 2015Mitsuhiko Tokunaga, All rights reserved.

個人プロジェクトを振り返ることで、より強くなれます

私自身、あるとき、上司より呼ばれ、本来業務とは異なる業務を指示されたことがあります。市場対応で地方へ行って、1件1件お客様の家を回り、部品交換をするという内容でした。
土地勘のない場所で、顧客へのアポイントをとり、お客さまの家で部品交換させていただくのです。

どうして、自分がという思いがあり、いやな気分になりましたが、結局対応することになりました。 数日間はネガティブな感情がありました。それを克服できたのは、同じような経験したステークホルダーが身近に存在し、いろいろと不安な点を質問し、回答いただき、このことをパーソナルPMとして、取り組む決意したことでした。

経験のない初めての仕事は、プロジェクトとして取り組むことに限ります。以前、個人旅行をパーソナルPMとして取り組んだ経験が活かせるのではないかと前向きに思うようになったのです。海外への個人旅行の計画を立てたときに、現地に詳しい方すなわち、ステークホルダーの協力を得て、WBSを作成したこと、WBSをもとに概算のコストや1日ごとの予定、発生する可能性があるリスクへの備えなど計画を綿密に立てた経験が、活かせるのではないかと思いました。そして、以前の個人旅行の経験をもとに、やれそうだという自身が,わいてきました。

このように、自身に経験のないことをするためには、いままでの経験で活かせるものはないかという観点で探し、ひとつでも見つかると、できそうだという気になってきます。そのためには、今まで個人プロジェクトとして取り組み、目標達成できたとき、何がよかったのか何か改善すべきことはないかということを考えて、特定の課題克服だけでなく、他にも適用できないかと考える習慣が必要になってきます。専門的な知識を持っている人はもちろんですが身近な人と話し合ったりすることも効果的です。

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