カテゴリー別アーカイブ: H 大仕事を小仕事に分解して計画・実行

「もう少し 密に計画 しておけば」

この夏、青森に遊びに行きました。行きと帰りの新幹線の切符予約と宿泊先のホテルの予約はしましたが、あとはその場で臨機応変に動こうというざっくりした計画でいくことにしました。元々仕事が忙しくて事前に調査をする時間もなかったので、過去の経験から何とかなるだろうと考えていましたが、これが大失敗でした。臨機応変とは便利な言葉ですが、応変するにもある程度の下準備なり、段取りなり、リスクマネジメントは必要です。地方の場合、車で移動しない時は交通機関の時間割を事前に調べておくという基本原則を忘れていました。しばらく自家用車以外での旅行をしていなかったのも感覚が薄れてしまった原因です。旅行初日は八甲田山の宿泊施設に泊まることにしていました。新幹線の新青森駅から青森駅まで在来線に乗って着いたのが、昼過ぎ。そこで八甲田山へ向かうバスの時間を確認したところ、最終が13:35出発。なんでそんなに早いの?このバス、実は十和田湖まで向かうので、十和田湖終点に到着する時間(16:43)を考えると13:35を青森駅出発となるようである。八甲田山まで90分くらいと見ていたので、15:30頃のバスがあればと考えていたが、大誤算。午後の青森駅周辺の観光をあきらめて、昼食とって八甲田山へ向かうことに。翌日は、八甲田山から三内丸山遺跡経由で青森まで戻ることにしたが、これまた八甲田山から青森駅に向かうバスの最初がなんと10:18出発。これも十和田湖を朝8:30に出発したバスが八甲田ロープウェー駅前を通過するのがその時間となっていたためであった。三内丸山遺跡到着が11:04で、それから遺跡見学して青森駅に戻ったのが、結局14:00過ぎであった。ホテルに一旦チェックインして、もう一つの見学目的である八甲田山雪中行軍記念館までのバスの時刻表をチェックしたところ、見学時間を1時間半と考えるとあまり時間もないので、翌日朝一番で行って、午後の新幹線で帰ることにした。そこで、午後の残りは弘前城と弘前ねぷた祭りを見学することに変更した。

結果的には、そこそこの見学や観光はできたものの、段取りと準備不足からかなりの時間ロスと効率的な観光が必ずしもできなかった。もう少し事前調査と準備をしておけば、さらに観光できたかもしれず、少し残念な旅であった。

それから2週間後のお盆休みに今度は和歌山県の高野山へ遊びに行きました。目的は、奥の院、檀上伽藍、金剛峯寺を見学し、精進料理を食べることもありますが、阿字観を体験したいということでした。こちらも事前の調査不足で、阿字観は毎日やっているものと勝手に思っていましたが、実は実施日が決まっていて、「基本は金曜から月曜の週4日。金剛峯寺の行事によって変更あり」でした。その確認をしていなかったため、火曜日に金剛峯寺に行きましたが、やっていませんでした。その代わりに授戒を体験してきました。ありがたいお話を聞く事ができましたが、阿字観体験ができなかったことは、残念で次回は日程、時間を確認して行くつもりです。

やはり、個人旅行とはいえ、当初の旅行の目的、目標を達成するには、やはり段取り、事前準備は大事であることを改めて痛感しました。勝手な思い込みはよくありません。日常とは違った世界は、普段の生活の延長線ではありませんので、事前の準備と最低限の計画性は必要だと感じたこの夏でした。「言うは易く行うは難し」ですね。

 

©2014-2015 Fumiaki Tanaka

個人プロジェクトの成功の為に、全体像を掴み、事前に検討すること

よく、皆さん、プロジェクトの計画が大事ということを、先輩社員から聞いたことありませんか?

例えば、自身の場合、プロジェクトの終盤で、課題が露呈して、なんで、計画の段階で、検討しておかなかったのかと言われたことがあります。

ただ、計画の段階での検討が大事だということを、知識として、または大きな失敗の経験から、計画の段階で、検討が大事だということを認識することでしょう。

計画の段階で、検討することの前に全体像を把握することが、真っ先に取り組まなければならないでしょう。その為には WBS(Work Breakdown Structure)を作ることが、一見 面倒に見えますが、最も効果的です。

WBSはプロジェクトの全体を成果物まで細分化し、階層的に展開したものです。新製品開発など組織のプロジェクトではWBSを作るとき、チームメンバーや経営層といったスポンサー、その他ステークホルダー例えば部門責任者なども参加させ、プロジェクト作業を明確に定義します。新製品開発の場合、構想・計画段階で、全体像の検討不十分のため初期のWBSが更新されずに計画として使用されると、見積もり精度が悪くなります。あれもこれも検討不十分だったと後半に露見し、大きな影響が出ることにもあり得ます。開発費が3倍以上に膨れ上がることや、出荷日程が数か月遅れ製品としての価値が半減することなどです。

WBSは、組織プロジェクト向けと思われているかも知れませんが、個人のプロジェクトにおいても、効果を発揮します。また、組織の場合は、プロジェクト内外のメンバーとの共有化することもあり、ツールも限られていますが、個人にとっては、ツールの習熟に時間をかける必要はなく、身近なものです。

WBSの形は、階層構造が明確にわかる組織図のようなもののほかに、A3やA4、1枚程度の表の形などあります。

以下、自身の個人旅行の事例を述べます。

旅行ハンドブックを基にして訪問したいところをピックアップし、初期のWBSを作成します。その後、時間が経つにつれて、漏れが分かってきたり、あの場合どうするかという疑問が沸いてきます。旅行先に詳しい方のアドバイス聞いたり自分で繰り返し調べたりします。疑問点を解消しながら、WBSを更新していきます。天気が良くない場合の対応やら交通手段が無いといったリスクに対しての対応も頭の中であれこれシミュレーションすることができます。

WBSを更新するにつれて、スケジュールが明確になり、かかる費用の見積もりがより細かくできるようになります。WBSを作成することでプロジェクトの全体像が徐々に明確になってきます。自身の個人旅行のケースでは、限られた予算と夏休みの間という制約の中でパック旅行では味わえない異文化を肌で感じることが出来ました。是非、皆様もステークホルダーの協力を得て、WBSを作成しましょう。プロジェクトの成功は全体像を掴み、事前に対応を検討しておくことにかかってきます。

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