個人プロジェクトの成功の為に、全体像を掴み、事前に検討すること

よく、皆さん、プロジェクトの計画が大事ということを、先輩社員から聞いたことありませんか?

例えば、自身の場合、プロジェクトの終盤で、課題が露呈して、なんで、計画の段階で、検討しておかなかったのかと言われたことがあります。

ただ、計画の段階での検討が大事だということを、知識として、または大きな失敗の経験から、計画の段階で、検討が大事だということを認識することでしょう。

計画の段階で、検討することの前に全体像を把握することが、真っ先に取り組まなければならないでしょう。その為には WBS(Work Breakdown Structure)を作ることが、一見 面倒に見えますが、最も効果的です。

WBSはプロジェクトの全体を成果物まで細分化し、階層的に展開したものです。新製品開発など組織のプロジェクトではWBSを作るとき、チームメンバーや経営層といったスポンサー、その他ステークホルダー例えば部門責任者なども参加させ、プロジェクト作業を明確に定義します。新製品開発の場合、構想・計画段階で、全体像の検討不十分のため初期のWBSが更新されずに計画として使用されると、見積もり精度が悪くなります。あれもこれも検討不十分だったと後半に露見し、大きな影響が出ることにもあり得ます。開発費が3倍以上に膨れ上がることや、出荷日程が数か月遅れ製品としての価値が半減することなどです。

WBSは、組織プロジェクト向けと思われているかも知れませんが、個人のプロジェクトにおいても、効果を発揮します。また、組織の場合は、プロジェクト内外のメンバーとの共有化することもあり、ツールも限られていますが、個人にとっては、ツールの習熟に時間をかける必要はなく、身近なものです。

WBSの形は、階層構造が明確にわかる組織図のようなもののほかに、A3やA4、1枚程度の表の形などあります。

以下、自身の個人旅行の事例を述べます。

旅行ハンドブックを基にして訪問したいところをピックアップし、初期のWBSを作成します。その後、時間が経つにつれて、漏れが分かってきたり、あの場合どうするかという疑問が沸いてきます。旅行先に詳しい方のアドバイス聞いたり自分で繰り返し調べたりします。疑問点を解消しながら、WBSを更新していきます。天気が良くない場合の対応やら交通手段が無いといったリスクに対しての対応も頭の中であれこれシミュレーションすることができます。

WBSを更新するにつれて、スケジュールが明確になり、かかる費用の見積もりがより細かくできるようになります。WBSを作成することでプロジェクトの全体像が徐々に明確になってきます。自身の個人旅行のケースでは、限られた予算と夏休みの間という制約の中でパック旅行では味わえない異文化を肌で感じることが出来ました。是非、皆様もステークホルダーの協力を得て、WBSを作成しましょう。プロジェクトの成功は全体像を掴み、事前に対応を検討しておくことにかかってきます。

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