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目的はいつも複数持つ

単純ですが、これは大事なことだと思います。今までこのLL集のどこにも書かれていないことに気づきましたので慌てて追加します。

1つだけの目標へと邁進するのが良いかのように書かれている自己啓発書籍は複数あります。ところが、その一つの目標をめがけて全てがうまく行っておればよいのですが、つまずいたり壁に当たったり、何らかの失敗や不遇はあるものです。

目標がひとつだけですとその際に心が折れやすく、立ち直り難くなります。目標を複数持っていれば、そういう場合に気持ちを入れ替えることができ、立ち直るのが容易になります。

困ったとき何度もそれに助けられてきているのですが、恐らくどなたも多かれ少なかれご経験をされ、思い当たることがあるのではないでしょうか。一つの目標だけに固執するのが間違いになることも多くあります(さらにご興味のある方はJohn Krumboltzの研究成果による著書をご参照)。

組織でも個人でも一般的に、目標(Objectives)の上には目的(Goals)があるべきで、その目的へ向かって目標が複数設定される形が普通でしょう。つまり目標の上の目的がしっかりしていることは重要です。ただ、目標と目的は相対的な位置づけですから、とどのつまりは目的を複数持つのが良いということに行き着きます。さらに、ここでは目標と目的だけ書いて言いますが、より上位のビジョンがしっかりしていることも大切なことだと思います。

上位の目的がしっかりしているのなら、それを目指す目標の一つや二つで失敗したからといって、ひどくは落ち込まないものです。逆に、失敗や不遇の経験がないことこそひどく落ち込む原因でしょう。そういう経験が豊富なら多少の事には負けませんし、偶然や失敗が次へのチャンスへとつながることもあるでしょう。

1つの目標だけに執着せず、柔軟な対応ができるためには、結局は「目的・目標の構造」を意識することが大事だと思います。このあたりは電子書籍「実践パーソナルプロジェクトマネジメント」に書かせていただきました。偶然の出来事や失敗は常にあるものですが、目的をめがけていることこそ、その偶然や失敗が好機となる源だと思います。

当たり前のことかもしれませんが、自分で忘れないためにも書かせていただきました。何かのご参考になれば幸いです。

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