カテゴリー別アーカイブ: I できるだけ先の日程までの予定を立案

練習は 落ち着く心 生み出さん

仮登録(2023年9月発表資料から)

今の結婚式、披露宴には仲人を立てないことが多くなったが、昔は職場の上司にやってもらうことが多かった。わたしが30代半ばで課長になってしまって、3回も仲人をやる羽目になった。周りは自分より年配のご親族や相手側の職場の関係者。緊張しないわけがない。初めての時は見事に新郎新婦の紹介を失敗した(と自分では思った)。緊張しすぎて。2回目からは原稿も胸ポケットに入れつつ、事前に練習を重ねて、思い出せない時は原稿を見るようにした。練習は期待を裏切らず、冷静に話すことができた(と自分では思っている)。やはり本番の前に練習(リハーサル)はいろいろな場合、研修講師、講演、司会、等々に大事であると、骨身にしみた経験である。

マルチステージの時代に

寿命の伸びは世界各国で顕著です。この60年ほどを見れば次のグラフのようになっています。日本では1947年から詳しい統計がとられていますし、欧州各国では19世紀半ば、または1920年代から作成されてきたのに驚きます。公開されている“Human mortality database”に蓄積された38か国のデータの中で、上昇傾向以外の複雑な動きはロシアだけで他に例外はみあたりません。(図が見づらい時はクリックしてご覧ください。)

例えば2007年に生まれた人の平均寿命は軽く100歳を超えるとの予測がされています(注1)。ところが先進国の人口ピラミッドは次のような形で、高齢者をささえる若年層が不足しています。改善の努力が先進国で行なわれてきましたが、ご承知のとおり日本は先細りが直っていません。ここに示しませんが、例えばインドやマレーシアでは各国の寺院の屋根のような形、アフリカ諸国では下辺の広いピラミッドです。(図が見づらい時はクリックしてご覧ください。)

若年層が少ないと平均寿命に影響するのかちょっと気になりますし、イスラエルの人口構成がきちんとしているのにも驚きます。少し脱線しますが、疑問を解くため年齢別の死亡率を調べたところ、高齢層と若年層では桁違いの差があり平均寿命に殆ど影響しないことが分りましたので更新しておきます。下の図は日本とイスラエルの比較です。

要するに平均寿命は純粋に伸びています(米英等で最近になって横ばい気味なのが気にはなりますがきっと原因があるでしょう)。仕事時代より退職後が長くなっているでしょうし、それを支える長い「年金生活」という発想は成り立ちにくくなるでしょう。

人生が1)学び、2)勤め、3)隠居の3ステージから成るという過去の観念は捨てる必要があるでしょう。ステージが混じり繰返すような「マルチステージ」(注1)の人生が増えるというわけです。日本では15歳未満と65歳以上が被扶養層と定義されていますが、70歳、さらに80歳まで仕事をするのが常識となるかもしれませんし、年齢だけでの差別はなくしていくべきと思えます。

最近のパーソナルPMコミュニティの会合で、メンバーの徳永光彦さんがマルチステージを取り上げられたのに触発され、筆者を含め多くのメンバーが現代の人生におけるその重要性に改めてフォーカスしています。一人では気づきにくいことも皆と検討すると気づくことの典型でしょう。

若手メンバーの柳沢大高さんは、スキル修得に関する執拗な研究成果の一端を、一般向け書籍として書かれています。8月23日に発行されることになりました。マルチステージへ向けた「学び」へ正面から向き合うための格好の書となることを期待しています。

改めて身近な人たちを見回せば、マルチステージを実践している人は既にたくさん居るのに気づきます。皆様の周囲にもおられるでしょうし、考えてみれば筆者もその仲間です。それが続けられるためには健康が第一ですし、自分で考えるミッション(目的の構造化)、柔軟な思考や新しいことを受容れる姿勢などがますます大事になると思います。

パーソナルPMコミュニティでは2018年10月14日(日)の午後、「パーソナルPMシンポジウム2018」(参加無料)を都内で主催することとなりました(満席となりお申し込みを締め切らせて頂きました)。

PPM18A6

その中で徳永さんのマルチステージ実践に基づく発表も予定されています。投稿が長くなり過ぎるため、「パーソナルPMシンポジウム2018」については後ほど別投稿としてご案内したいと思います。パーソナルPMに少しでもご興味をお持ちになられたら、どなたでも気楽にご参加いただけるようお待ちしています(すでに満席となりお申し込みを締め切らせて頂きました)。

(注1)Lynda Gratton & Andrew Scott, The 100 year Life,2016. 池村千秋訳、ライフシフト、東洋経済新報社、2016.

©2018 Akira Tominaga. All rights reserved.

 

「スケジュール 可視化で気づく 期限まで」

To-doリストで懸案事項、課題などを管理しているのに、ふと気づいたら補助金の申請期限を過ぎていて、これが受注条件になっていたので失注してしまったといったような経験はありませんか? あるいは、期限前に書類作成に着手はしたのだが、着手時点で作業量が多いことに気づいて、結局2日連続で徹夜して仕上げることになり、チームメンバから大ひんしゅくをかったといったような経験はありませんか?

研修でTo-doリストを作ってやることで漏れなく課題管理が出来ると教えられたのに、これでは意味がなく、従来と変わらないではないかと思ってしまったかもしれません。

To-doリストはよくできたツールですが、よくある書式では、日限まであと何日残っているのかとか、どれくらいの作業量(何日程度の作業量)があるかを一目でわかるのは難しいところがあります。一覧に日限や見込み作業時間数が書かれていても、作業項目が増えてくるにしたがって、各作業項目をどういった順番で実施していけば、個々の日限までに終えられるかといった全体を把握するのがTo-doリストだけでは難しいところがあります。

そこで作業項目が増えてきたら(たとえば、10件を超えてきたら)、ガントチャートに代表されるスケジュール表を作成することをお勧めします。これにより、自分の抱えている作業全体が見えるようになり、個々の作業項目の日限が時間軸で分かるようになります。また、作業量もバーの長さから類推でき、着手遅れを防ぐことが可能となります。To-doリストはやっているが、スケジュール表までは作成はしていないという方で、冒頭のような失敗事例をお持ちの方は検討して頂ければと思います。

ただ、個人差もありますが、あまりに見えるようになったために、各作業が軒並み遅れているのが見えてしまい、逆に心の負担となり気分が落ち込んでしまった方も過去におられるので、利用の際は自分の性格も踏まえて実施されることをお勧めします。心労となっては元も子もありませんので。

(c)2015 Fumiaki Tanaka All rights reserved.