「より広く リスク押さえな あきまへん」

数年前のことですが、ある展示会に行くことにしていました。運悪く、台風が接近しつつありました。そこで会場までの経路を複数種類検索し、いくつかの到着地点ごとに、電車が止まったらその地点からどのルートで行くとよいかを細かく調べました。予想通り台風が関東近くを通過して、電車が軒並みダイヤ遅れ、運転見合わせとなりましたが、用意周到なリスク対応策の効果があって、朝10時の開場前に無事に展示会場に到着できました。しかし、なんと展示会は午前の開催は中止となっていたのです。会場の受付に確認してみると、展示会に出展している各企業、団体、学校の説明員が到着しないためということでした。個人プロジェクトとしては大失敗でした。台風接近というニュースを聞いてから、個人プロジェクトの目的が会場に到着することになってしまい、展示会を見学して今後の市場動向を調査するという本来の目的から離れてしまっていたのです。すなわち、本来考えるべき展示会が開催されないというリスクが漏れてしまったのです。日頃から、「リスクを考えるように」と言っている者としては情けない出来事でした。

個人プロジェクトにおいて、予めリスクを洗い出してその対応策を考えておくことは大事です。その際に重要なことは個人プロジェクトの本来の目的に照らしてリスクとその対応策を考えることです。まれに本来の目的からはずれたことに注力してしまうことがあります。個人でやっているだけになかなか自分では気づかないものです。そういうときのために、たまには一旦立ち止まって今やっているプロジェクトをふりかえってみましょう。新たな気づきがあるはずです。

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