「予め リスク押さえて 慌てない」

個人プロジェクトにおいても予めリスクを洗い出して、影響度の大きいリスクに対して事前に対応すると同時に、発生時の対応も考えておくことをお薦めます。

たとえば、冠婚葬祭のように開始時刻が決まっている所用で出かける場合には、事前対応策として早めに出発することに加えて、いつものルートに電車事故が発生した場合に備えて代替ルートを複数考えておくと、慌てずに済みます。インターネット上にいろいろな行き先検索ソフトがあるので、事前にリスク発生時対応策が考えやすくなりました。人身事故があったり、車両点検があったり、台風や大雨で運転見合わせがあったり、リスク対応の必要性が増しています。

先日、あるところでたまたま1時間半ほど話す機会がありました。持参したパソコンと会場に備え付けのプロジェクタの相性が悪く、表示させることができませんでした。幸い、念のために発表用データをUSBメモリに保存していたので、会場に備え付けてあるパソコンにUSBメモリを挿して事無きを得ました。これは過去の失敗経験に基づくリスク対応策によるものです。事前に持参するパソコンを会場のプロジェクタと接続して表示確認を行えない場合や会場が遠方にあって事前の確認が無理な場合には、今回のような対応策を考えておくといざという時に冷静に対応できます。

違った事例として、かなり前のことですが、方針がよく変わる上司がいました。上司より上の人や周りの意見に影響されて方針や方向が変わるたびに、現場の皆さんは大変な目に遭いました。そのうち、変わることがあるという前提で、考えるようにしました。予め変わるかもしれないというリスクを考慮しておくことで、変更があっても慌てず気分を害することなく、その対応策をとればいいようになりました。当初はリスク対応策を考えること自体にムダと憤りを感じていましたが、他人は変えられないということを思い出して、常にリスクを考えて仕事をするようにしました。このやり方にしてから結果的には精神衛生上もとても良かったと今でも思っています。

リスク対応を考えることはムダではなく、心の余裕を生み出すものです。

 

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