GTDのフェーズに従ってTo-Doリストの活用を点検

個人のプロジェクトマネジメントにおける段取りとしてTo-Doリストの活用があります。To-Doリストは、文字通りやらなければいけないことの一覧であり個人にとって身近なPM手段です。他人に対する「約束を守る」ことはもちろん、自分自身に対する「約束を守る」ことにも役立ちます。

To-Doリストの活用に密接に関連するものとして、GTDの手法があります。

GTDとはGetting Things Doneのそれぞれ単語の頭文字をとったものです。David Allen発案による仕事を成し遂げる為のタスクマネジメントの手法であり、世界的にベストセラーとなっています。基本は「なすべき仕事のリスト」を何かに記録しておくことで、頭の中から「なすべき仕事のこと」を追い出すこと。その結果、頭の中はすべき仕事全部を覚えなくてもよくなり、すっきりとリストに基づき実際の仕事をこなすことに集中することができるのです。

GTDは五つのフェーズから成り立っています。まず収集、頭の中にある「やらなければならないこと」「気になっていること」を書き出す。二番目に処理、次に取るべき行動を決める。三番目、整理、プロジェクトとして取組み、カレンダーへ盛込み、空き時間に対応、連絡待ちといったカテゴリーに分ける四番目見直し、「次にとるべき行動」リストを毎日見直す。五番目実行、リストアップした「出来ること」の優先順位を考慮し行動に移します。

GTDにおいて43Foldersという考えがあります。一か月31日と一年12ヶ月の数字を足した数字のフォルダーを用意し、管理する考え方である。いつやるかということが明確になり、整理することが習慣になると大きな効果が発揮できます。

GTDのフェーズに沿って、自身のTo-Doリストの活用について振り返ります。最初に直近の仕事や生活に関するTo-Do項目の案出しを行います。中長期としてやりたいことを頭に浮かべることも必要です。次にTo-Doリストへ盛り込み、日々更新します。一か月以上先の予定はカレンダーへ盛り込みます。To-Doリストへ無い項目で実施したものは、後付けでTo-Doリストへ盛り込みます。一週間単位で振り返りますと、いろんなことができたという達成感を味わうことができます。三番目のステップとしてTo-Do項目個々の重要度、緊急性(期限)、時間見積もり、一週間以内で対応できるものかそれ以上かかるものか見極めます。時間のかかるものはプロジェクトとして意識し、別シートでWBS(Work Breakdown Structure)を作成して取り組みます。一週間以内の直近To-Doリストおよび数ヶ月先のものまで見通します。隙間時間ができたときに先にやるべきことが頭にあれば、少しでも前倒しで対応することができます。四番目のステップとして朝一、仕事に取り掛かる前の数分間を活用し自身で見直しを行い、完了したリスト項目を色塗りで消してゆきます。消すことによって、完了できたという充実感を味わうことができます。そして次のアクションが必要なものがあれば追加していきます。最後にTo-Doリストの期限、見積もった時間を意識して実行します。時間が余れば、To-Doリストの期限が先のタスクやカレンダー上に記載あるタスクも前倒しで着手し、時間の貯金作りができます。

To-Doリストを活用することで、直近一週間のやるべきことが明確になり、仕事や私生活で他の人との約束を守ることはもちろん、自身でやるべきことに対して漏れや忘れることがほとんど無くなりました。

ただ、自身の反省点として、カレンダーに記載したものが、To-Doリストへの記載が漏れたことがあり、大事な会議や自身の成長に繋がるセミナー等欠席といった失態を発生したことがあります。カレンダー上に記載したものも、必ず直近になると、To-Doリストへ記載を忘れずにすることの大切さを痛感しました。To-Doリストの活用がうまくやれるようになると「忙しい」という言葉を発する機会が少なくなります。

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