今年の夏、娘と甥を連れて、米国の友人宅にホームステイさせてもらうことになり、まずはアクションアイテムを洗い出すことにしました。
・航空券の予約
・航空券代金の調達と支払
・パスポート取得
・ESTA申請
・海外旅行傷害保険加入
・・・
まずは何をさておき「航空券の予約」です。これだけは出発の約3ヶ月前から動き始め、望んでいた日取りのフライトをそれなりの価格で押さえることができました。
その時に追加したアクションアイテムの一つに、「国際線での座席確認」がありました。提携便としての予約、かつ航空会社の業務時間外だったことから、その場で座席を確認できなかったのです。子どもたちにとっては物心ついてから初めての海外でもあり、「できれば窓側3席並び」「もしダメなら真中で良いので通路に面した3席並び」という希望を旅行代理店の担当者に伝えました。先方からは「平日昼間に座席確認して、また連絡します」という話でした。
それから私は、航空券代金を支払うための資金調達や、パスポート取得のための手続きに入っていきました。「これを外すと行けなくなってしまう」リスクへの対処を優先すべきだと考えたからです。
それらの目途がついてからしばらくして、はたと「そういえば、国際線の座席について、全然、連絡が来ないなぁ」と気付きました。代理店に連絡すると「確認するのでお待ち下さい」とのこと、その後の電話で「行きは、”xxF”が1席と”yyE”、”yyF”の2席になります」と言われました。
「3席並びにできなかったんですね」ということでその場は一旦、電話を切りましたが、“E”とか”F”とかいう番号に不安を感じ、座席表を調べてみると、真中エリアの更に真中という「外の景色も見られず、トイレに行く時は必ず通路側の乗客に『すみません』と声をかけなくてはならない、最悪の中でも最悪」の席であることが分かりました。その後、代理店にクレームの電話を入れると、先方も手配漏れであったことを認め、平謝り、かつ「キャンセルが出て座席を変更できないか、定期的にチェックして報告します」との約束となりました・・・
いくら謝られても、キャンセルが出なければ、他の乗客をどかすわけにはいかないですから、この席のまま、10時間以上ものフライトに耐えなくてはいけません。そのことを考えると、楽しいはずの旅行なのに、喉に一本、魚の骨がささったような気分になりました。「せめて一本、電話を入れて、座席を確認しておけば良かった」と思いましたが、こうなったら後の祭りです・・・
このことで唯一、良かったことは、“私の油断への戒め”ではなかったかと思っています。リスクの軽重はTo Doの優先度付けに影響する最大の要因と思いますが、大きいリスクだけを考えて物事をシリアルに処理してはいけない、たとえリスクは小さくても最低限必要なことは併行して処理すべきだと、心底、感じました。「行けない」リスクに対処した後、少し安心して滞ってしまっていた準備作業に、これから精力的に取り組もうと思える契機になりました。
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