作成者別アーカイブ: 城田正和

引っ越し

先日、引っ越しを行いました。
押し入れから、十年前の引っ越しから開封されていない箱がいくつも出てきて、まるでタイムマシンの様でした。箱を開くと「あーこんな所にあったのか」と、その存在を思い出し過日の記憶と共にノスタルジーに浸りました。すると断捨離の決意も鈍り、作業が進まなくなり、引っ越し荷物も膨れあがっていきました。

そんな中で引っ越しの前日には、引越準備作業の遅れが顕著になり、とりあえず箱詰め優先という方針にせざるを得なくなりました。
あちらこちらから出てくるクリップやらペンなどの小物を整理する時間を惜しむあまり、それらをゴミ箱に入れてしまいました。

引っ越し後には、百二十もの箱のどこに何が入っているのかが分からなくなり、コップや皿が見つからない、フライパンはあっても油が見つからないなどで、直ぐに食べられるものを買ってきて食事を終わらせるという、キャンプの様に不便な生活になってしまいました。そんなときにコミュニティのメールで、ベンジャミン・フランクリンの十三徳が紹介されました。特に「規律、物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。」は当を得ていて刺さりました。勝手な想像ですが、偉人が引っ越しをしたら、「○○引っ越しセンター」を軍隊のように整然と統率するのではないかと想像して苦笑しました。

最後に引っ越しから得られた教訓を以下にまとめました。

  •  人の脳は、キーになる情報があれば、かなり昔のことでも思い出せる。
  • 使える物でもアクセスしにくいと使わなくなる。使わなくなると使えなくなる。
  • 同じ物でも数や種類や品質が揃っていると価値が高くなり、そうでないと価値が低くなる。
  • 同じ物でも時と場所によって価値が高くなったり、低くなったりする。
  • 近くに物があっても中身が分からなければ、使う事ができない。

以上より、記憶に残るキーとなる情報、整理整頓、アクセス容易性、メンテナンス、オンデマンド、ボリューム、ラインアップ、インデックスに価値があると言えるでしょう。また、「物」を「人」に置き換えても通じるところがあり、考えさせられました。